グリクラジド 販売中止 経過措置と最新動向

グリクラジド 販売中止 経過措置の最新動向と実務対応を整理し、医療機関としてどのような準備と処方戦略をとるべきか考え直しませんか?

グリクラジド 販売中止 経過措置の全体像

グリクラジド販売中止と経過措置の整理
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販売中止の背景

需要減少や製造設備の老朽化など、後発品メーカーごとの販売中止理由と時期を俯瞰し、グリクラジドの位置づけ変化を整理します。

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経過措置期限と官報情報

2026〜2027年にかけて予定されている経過措置期限や延長情報を、官報告示やメーカー資料を基に時系列で把握します。

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実務上の処方・薬局対応

代替薬の選定、院内レジメン見直し、薬局との連携など、現場での具体的な対応ポイントと注意点を深掘りします。


グリクラジド 販売中止と各社経過措置期限の最新情報



グリクラジド錠20mg/40mgは、複数のジェネリックメーカーが相次いで販売中止を決定し、経過措置期間に移行しています。特に沢井製薬の「グリクラジド錠20mg/40mg『サワイ』」では、在庫消尽時期がそれぞれ2025年3月(20mg)、2025年5月(40mg)とされ、当初の経過措置期間満了時期は2026年3月予定と案内されました。


参考)https://med.sawai.co.jp/file/pr28_1398_1.pdf
同様に東和薬品の「グリクラジド錠20mg/40mg『トーワ』」も需要減少と20mg製剤製造設備の老朽化・閉鎖を背景に在庫限りで販売中止とされ、経過措置期間満了時期は2026年3月末予定と公表されています。


参考)https://www.ajha.or.jp/topics/jimukyoku/pdf/241001_6.pdf


ニプロの「グリクラジド錠20mg/40mg『NP』」も2024年10月付の案内で販売中止品とされ、在庫消尽時期は20mgが2025年9月、40mgが2025年6〜8月と予測され、経過措置期限は2026年3月末日予定と明示されています。


参考)https://med.nipro.co.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=00PJ2000008QRYzMAO
さらに、日新製薬の「グリクラジド錠20mg/40mg『日新』」は一足早く2022年の段階で販売中止が告知されており、2023年3月に経過措置品目へ移行、2024年3月末日をもって経過措置期間終了・薬価削除となるスケジュールが示されました。


参考)https://www.yg-nissin.co.jp/products/PDF/4435_4769_z1.pdf


このように、グリクラジドは後発品各社でほぼ横並びのタイムライン(在庫消尽~2026年3月頃の経過措置期限)を取っており、施設側としては「2025年中に実質的な供給減少が顕在化し、2026年3月で経過措置終了」という前提でのレジメン見直しが必要になります。


一方、2026年3月5日官報告示・4月1日適用の経過措置期限延長情報では、沢井製薬の資料において統グリクラジド錠20mg/40mg「サワイ」が、2027年3月31日限りまで経過措置期限が延長される品目に含まれている点が示されており、銘柄によっては「想定より長く使える」ケースも生じています。


参考)https://med.sawai.co.jp/file/pr23_120_2.pdf


経過措置期限延長情報(沢井製薬資料、経過措置品目一覧・官報対応の概要)
沢井製薬 経過措置期限延長のお知らせ(統グリクラジド錠20/40mg含む)


グリクラジド 経過措置と薬価・先発品グリミクロンの関係

グリクラジドはスルホニルウレア系経口血糖降下剤であり、その先発品は住友ファーマのグリミクロン錠20mg/40mgです。東和薬品やニプロの案内では、40mg製剤の代替品としてグリミクロン錠40mgが明示されており、経過措置期間終了後の推奨代替候補として位置づけられています。


ニプロの資料ではグリミクロン錠40mgがグリクラジド錠40mg「NP」の先発品であることが明記されており、薬価は10.20円/錠と、グリクラジド後発品(5.70〜5.90円/錠)より高いものの、先発品として安定供給が期待される点を強調しています。



一方で、20mg製剤については複数社が「代替候補品は存在しない」と明示しており、日新・東和・沢井・ニプロ等いずれの案内でも20mg後発品の代替先が示されていません。


このため、グリクラジド20mgを長期処方している患者では、単純な「ジェネリック→先発」への置き換えだけでは対応できず、用量調整や他剤への切り替え検討が必須となります。特に高齢者で慎重なSU剤投与が求められる場面では、20mg製剤が消失することで、低血糖リスクを配慮したレジメン再設計が重要になります。



グリクラジドとグリミクロンの薬価・先発後発関係の一覧(ニプロ資料より)
ニプロ グリクラジド錠20mg/40mg「NP」販売中止のご案内(グリミクロン錠40mg記載あり)


グリクラジド 経過措置期間と官報・経過措置医薬品告示の読み方

経過措置期間は、単なる「メーカーの都合」ではなく、薬価基準収載と削除のスケジュール、官報告示に基づいて法的に定められています。厚生労働省の資料や官報告示では、薬価基準から削除する品目と経過措置期間の延長予定が一覧化されており、例えば387品目のうち386品目が令和8年3月頃に経過措置に移行予定(経過措置期間は令和9年3月末まで)、1品目は令和8年3月末に薬価基準から削除予定といった形で示されています。


参考)https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655200.pdf
医療機関としては、メーカーの個別案内(販売中止・在庫消尽・経過措置期限)と、官報告示ベースの経過措置品目一覧を組み合わせて、「いつまでレセプト算定可能か」「どの時点で完全に薬価削除されるか」を把握する必要があります。



沢井製薬の経過措置品目一覧ページでは、グリクラジド錠20mg/40mg「サワイ」を含む経過措置品目の一覧と、経過措置期限や移行日が整理されており、薬局・医療機関が自施設で採用している経過措置品目を俯瞰する上で非常に有用です。


参考)経過措置品目|製品情報|沢井製薬
また、データインデックスが提供する「経過措置医薬品告示情報」では、2026年3月5日官報で告示された経過措置医薬品(経過措置期限2027年3月31日)の情報が404件分まとめられており、レセプトコンピュータや医薬品情報システムの更新時に参照されることが多いです。


参考)2026.3.5 経過措置医薬品告示情報 (経過措置期限 2…


経過措置医薬品告示情報の参照元(経過措置期限2027年3月31日)
データインデックス 2026.3.5 経過措置医薬品告示情報


グリクラジド 経過措置終了を見据えた処方戦略・代替薬選択のポイント

グリクラジド販売中止・経過措置終了に伴う実務上の最大の課題は、「SU剤を継続するのか、他系統の血糖降下薬へ切り替えるのか」という方針決定です。近年の2型糖尿病治療では、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害薬などの新規系統がガイドラインで推奨されることが多く、SU剤は低血糖リスクを理由に使用頻度が減少していることが、東和薬品の販売中止理由(需要減少)にも反映されています。


一方で、グリクラジドはSU剤の中でも比較的低血糖リスクが低いとされる報告があり、特定患者群では依然として価値を持つ薬剤です。先発品グリミクロンへの切り替えを選択する施設もあるものの、薬価・コスト負担、他の血糖降下薬との併用パターン、患者の生活背景を総合的に考える必要があります。



実務上の処方戦略としては、以下のポイントが挙げられます。

  • グリクラジド20mg継続患者のリストアップと、経過措置期限前の段階的切り替え計画の作成(高齢者・腎機能低下患者を優先して評価)。


  • グリミクロン錠40mgを含むSU剤継続のメリット・デメリット(血糖コントロール・低血糖リスク・体重増加・コスト)を、患者ごとに再評価。グリクラジドからの用量換算の目安を院内資料として整備。
  • SGLT2阻害薬やDPP-4阻害薬等への切り替え候補を、併存疾患(心血管疾患・腎症・肥満)に応じて選択し、レジメンテンプレートを電子カルテ上に準備。
  • 経過措置期限直前に「まとめて切り替え」を行わず、在庫消尽・薬価削除前に余裕を持ってフォローアップ外来で説明・切り替えを進めること。


また、薬局側では在庫管理と患者向け説明が重要になります。グリクラジド後発品の在庫消尽時期はメーカー資料で時期が示されていますが、実際の消尽は薬局ごとの発注状況に依存します。


したがって、医療機関と調剤薬局が「いつから先発品または他剤へ切り替えるか」「院内方針としてグリクラジドをいつまで処方しうるか」を共有し、院外処方箋のコメント欄やお薬手帳への記載などでコミュニケーションをとることが推奨されます。


日本語でのSU剤・グリクラジドを含む治療戦略の解説(総論的な糖尿病治療ガイドラインの背景理解に有用)
薬価基準から削除する品目及び経過措置期間を延長する品目等について(厚生労働省資料)


グリクラジド 販売中止 経過措置に関する意外な視点:情報システム・レセプトへの影響

検索上位記事ではあまり触れられていませんが、グリクラジド販売中止・経過措置終了は、電子カルテ・レセプトコンピュータ・院内薬品マスタにも影響します。経過措置品目が官報で告示されると、レセプトシステムベンダーは薬価マスタ更新を行い、経過措置期限(例えば2027年3月31日限り)を超えると自動的に算定不可・オーダ不可となる設定が行われることが一般的です。


しかし、現場の医師・薬剤師が「どの銘柄がいつまでオーダ可能か」を細かく把握していない場合、システム側で突然処方入力がエラーとなり、外来混雑時に混乱を生むリスクがあります。このため、グリクラジドのように複数メーカーが同時期に経過措置終了を迎える品目では、院内のICT担当者・薬剤部門が連携し、マスタ更新予定を事前に共有しておくことが重要です。



また、院内在庫とシステムマスタのズレにも注意が必要です。例えば、薬価削除後にシステム側でオーダ不可となったにもかかわらず、院内にはまだ少量在庫が残っているケースでは、「在庫を使い切るためのオーダ」が技術的にはできなくなります。このようなケースを避けるため、グリクラジド経過措置終了前には、在庫を意図的に減らし、期限内に使い切るように発注量を調整する運用が求められます。


さらに、経過措置期間延長(例:統グリクラジド錠20mg/40mg「サワイ」の2027年3月31日限りへの延長)の情報は、システム側でのマスタ更新タイミングにも影響するため、メーカーからの最新通知を情報システム担当者が確実に収集しておくことが、医療の安定提供につながります。



グリクラジドを含む経過措置品目一覧・マスタ更新時の参考
沢井製薬 経過措置品目一覧(医療関係者向けサイト)

【第3類医薬品】キューピーコーワゴールドαプレミアム 280錠