血管疾患は、まず「つまる」「ふくらむ」「破れる」という視点で整理すると理解しやすいです。日本血管外科学会は、胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤、末梢動脈疾患、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、リンパ浮腫を主な疾患として案内しています 。国立循環器病研究センターでも、閉塞性動脈硬化症、大動脈瘤と大動脈解離、高安動脈炎、脳卒中関連疾患を含めて循環器疾患として整理しています 。臨床では、動脈硬化性病変と炎症性病変を分けて見ることが、鑑別の出発点になります 。
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静脈系では、下肢静脈瘤と深部静脈血栓症が特に重要です。日本血管外科学会は下肢静脈瘤と深部静脈血栓症を主要な血管疾患として挙げており、国立循環器病研究センターも下肢静脈瘤を静脈の表在病変として説明しています 。下肢静脈瘤は、弁不全による逆流が背景にあり、だるさ、むくみ、色素沈着、皮膚炎へ進むことがあります 。深部静脈血栓症は肺塞栓症につながりうるため、足の腫れや痛みが急に出たときは見逃せません 。
参考)動脈や静脈の病気
大動脈疾患は、緊急度が高いものが多い点が特徴です。日本血管外科学会は胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤、大動脈解離を重点疾患として示しており、国立循環器病研究センターも「膨らむ」「壁が裂ける」病態として説明しています 。腹部大動脈瘤は、腹部大動脈が正常径の1.5倍以上に拡大した状態とされ、原因の多くは動脈硬化です 。破裂や解離は致死的になりうるため、無症候でも画像で拾い上げる視点が重要です 。
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血管疾患は、症状が乏しいまま進む例と、突然の救急症状を起こす例が混在します。閉塞性動脈硬化症では冷感、しびれ、間欠性跛行が典型で、進行すると安静時痛や壊疽に至ります 。大動脈瘤や大動脈解離では胸痛、背部痛、腹痛、失神、嚥下困難、声枯れなどが手がかりになります 。足の急な腫れ、片側の痛み、呼吸苦を伴う場合は深部静脈血栓症や肺塞栓症を想定し、早急な評価が必要です 。
一覧記事では病名の列挙だけでなく、「どの血管層が壊れているか」を軸にすると実務で使いやすくなります。動脈は高圧系なので狭窄と瘤形成が問題になりやすく、静脈は弁不全と血栓形成が中心、リンパ系は浮腫が主題になります 。喫煙はバージャー病や末梢動脈疾患の重要な背景因子であり、動脈硬化リスクである糖尿病、高血圧、脂質異常症の管理も予防の基本です 。意外に見落とされやすいのは、若年の血管疾患では高安動脈炎や脳動静脈奇形のような炎症性・先天性病変が混じる点で、年齢だけで除外しない姿勢が大切です 。重要な参考情報として、主要疾患の整理は日本血管外科学会の解説が分かりやすく、診療の入口として有用です 。
日本血管外科学会の血管疾患解説