アキレス腱反射のやり方と座位での判定手順・深部腱反射の基本

座位でのアキレス腱反射検査、実は見落としが多い手技です。判定基準やS1神経根障害との関係まで、臨床で使える知識を整理しました。あなたの検査法は本当に正しいでしょうか?

アキレス腱反射のやり方座位での基本

あなたの座位だけの検査、実は見逃しの原因です。


アキレス腱反射座位検査の3ポイント
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座位は下腿を垂らすだけでOK

椅子や治療台の縁に座り、足を自然に垂らした姿勢で行います。膝と足関節をリラックスさせるのが基本です。

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打腱器はアキレス腱を直接叩く

足底をやや押して背屈させ、腱を軽く緊張させた状態で打腱器を当てます。強く叩きすぎないことがポイントです。

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座位だけでは判定を誤るケースあり

反射が弱く出やすい体位のため、消失と判断する前に別の肢位での再検査が推奨されます。


アキレス腱反射やり方の基本知識と座位検査の目的



アキレス腱反射は、S1神経根の機能を評価するための代表的な深部腱反射検査です。座位で行う場合は、被検者を治療台や椅子の縁に座らせ、下腿を自然に垂らした姿勢を取らせます。この姿勢は準備が簡単で、外来診療や訪問診療でもすぐに実施できるのが利点です。


参考)「深部腱反射の検査」や「打腱器の使い方」まで完全網羅


足関節をリラックスさせた状態を作ることが最初のステップになります。緊張が残っていると、正常な反射でも弱く出てしまうことがあります。つまり体位づくりが結果を左右するということですね。


座位検査は膝関節の屈曲角度が自然に決まりやすく、患者の負担が少ない点でも選ばれています。ただし正確な評価には、次に説明する具体的な打腱手順を守る必要があります。


参考)深部腱反射(DTR)手順|体位・打鍵・判定


アキレス腱反射やり方座位での具体的な手順とコツ

まず被検者に治療台の縁に座ってもらい、両下肢を自然に垂らします。検者は片手で足底を軽く押し、足関節をやや背屈位に保ちます。この背屈がアキレス腱に適度な緊張を与え、反射を出やすくする工夫です。


参考)膝蓋腱反射・アキレス腱反射のやり方とは?下肢の腱反射検査の見…


その状態のまま、打腱器でアキレス腱を直接叩きます。強く叩く必要はありません。ハンマーの重さを利用して、軽く手首を振るだけで十分な衝撃が伝わります。叩く位置がずれると反応が出にくいため、腱の中央部を狙うことが基本です。


参考)福島県立医科大学 WEB OPEN CAMPUS 2020 …


反射が弱いと感じた場合は、イェンドラシック法という増強法も選択肢になります。これは患者に両手を組んで強く引かせ、注意をそらすことで反射を強める方法です。座位でも臥位でも応用できる手技なので、覚えておくと臨床の幅が広がります。反射が出にくい患者への対応として、この増強法を知っているかどうかで評価の精度が変わってきます。


参考)神経科学演習_脊髄その2


アキレス腱反射やり方から見る判定基準とS1神経根の関係

反射の強さは一般的に0(消失)から4+(著明な亢進)までの5段階で記録されます。左右差の確認も欠かせません。左右で明らかな差がある場合、片側性の神経根障害を疑う根拠になります。


参考)反射の評価 - 07. 神経疾患 - MSDマニュアル プロ…


アキレス腱反射の低下や消失は、腰部椎間板ヘルニアなどによるS1神経根の圧迫を示唆する所見として知られています。たとえるなら、電気のスイッチから配線の一部が切れているような状態です。信号自体は正常でも、途中で伝わらなくなっているイメージです。


参考)https://spinal-mt-lab.com/2021/07/21/deep-tendon-reflexes_lower/


一方、反射の亢進は中枢神経系、つまり脊髄や脳の上位運動ニューロン障害を疑うサインになります。この違いを理解しておくことが原則です。座位検査で得られた所見は、後述する体位変更による再確認と組み合わせることで、より信頼性の高い判断材料になります。



アキレス腱反射が座位で低下・消失する場合の原因と対応

座位だけの結果を過信せず、複数の体位で確認する姿勢が求められます。記録の際は、実施した体位(座位・背臥位など)を必ずメモしておくことが望ましいです。これにより、後から他のスタッフが評価を再現しやすくなり、カンファレンスでの情報共有もスムーズになります。


アキレス腱反射座位検査を過信しないための臨床対策

対策としては、座位で反射が弱いと感じた場合に、増強法や体位変更を組み合わせて再評価する運用ルールを現場で決めておくことが有効です。記録テンプレートに「体位」「増強法の有無」の項目を追加しておくと、判断の根拠が残りやすくなります。この一手間だけ覚えておけばOKです。



また、深部腱反射は後遺障害の認定など法的な場面でも重要な所見として扱われることがあります。交通事故の後遺障害診断書などでは、反射の消失や低下が等級認定のポイントになるケースもあるため、記録の正確さが患者の利益に直結します。座位検査の限界を理解した上で運用することが、臨床でも記録の場面でも大切な視点になります。


参考)深部腱反射は12級の後遺障害認定のポイント|交通事故の医療鑑…


後遺障害認定における深部腱反射所見の重要性がまとめられています

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